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「インパラ」というキャリアの最初期に作った作品があり、これは偶蹄類の耳を顔の横から出すという、非常に志の高い作品だったのですが、いかせん基本形があまりにも粗い。10年以上たち、今だったらもう少し洗練した作品ができるのでは、と思って作ったのがこの作品です。カド配置は座布団+鶴の基本形となり、予想以上にシンプルに。さすがに10年前にはここまで洗練されたものは折れなかったであろうと納得の仕上がりではあります。
もちろんインパラのつもりで折ったのですが、調べてみるとインパラは胴が短くて、足が長いのです。この基本形では十分な足の長さが出せません。そこで妥協して「山羊」にするという結果とあいなりました。折り紙の創作ではよくある話だと思います(笑)。
「山羊」は以前から折りたかった題材で、試作したこともあります。あごひげをどうしても折りたいと思っていたのですが、さすがにこの作品には折り出すだけの紙幅がありませんでした。出来上がりから考えるに、「山羊」にあごひげは絶対必要条件というわけではないようです。
→関連記事「『背割れ』と『腹割れ』を折り分ける」
◇タイトル | 山羊 |
◇創 作 | 2010年5月 |
◇方 式 | 不切正方形一枚折 |
◇折 図 | 「第26回折紙探偵団コンベンション折図集」掲載(お問合せはこちらへ) |
◇用 紙 | 里紙70kg |
◇難易度 | ★★★☆ |